アトピー奮闘記

第2回 不勉強の露呈

小児科医となって5年が経過しておりましたが、「お母さんの食べたものはそのままの形では母乳には出ませんので、お母さんが卵を食べて母乳を与えたからと言って、子どもが卵アレルギーなんかになる心配はありませんよ。」と外来で堂々と指導していたような気がします。今思い出すと、まことにお恥ずかしい限りです。ただ、少し言い訳をすれば、当時はまだ、「食物アレルギー」というものの概念が、学会レベルでも明確になっておらず、アトピー性皮膚炎は食物アレルギーとは無関係だと大きな声で断言していた皮膚科の先生もいたぐらいです。当然、母親の母乳によって乳児が特定の食べ物に感作されるということも、まだはっきりとした事実として認識されてはおりませんでした。また、後でわかったことですが、重症のアトピー性皮膚炎の患者さんは、慎重に病院を選ぶらしく、私が勤務していた病院には、それほどひどい患者さんは来られておらず、いずれも軽症の患者さんで、1~2週間も軽いステロイドの軟膏を塗っていると改善してしまうという程度でした。ですから、自分の中で「アトピー性皮膚炎=ステロイドの軟膏で楽勝」という図式が出来上がったのでしょう。お恥ずかしいことですが、当時を振り返りますと、本当にヤブ医者であったことを認めざるを得ません。

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角丸

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