院長からのメッセージ

ヒトメタニューモウイルス流行中

ここ1~2週間、ヒトメタニューモウイルスに感染して来院される人が急に増えています。
主な症状は、咳と熱です。他のウイルスと比べて、比較的肺炎を起こしやすいことが注意点となります。症状の程度や長さは、人によって様々です。検査は全員にするわけではなく、原則として6歳未満で(健康保険上の制約のため)、症状の強い人に肺炎の検査(レントゲン写真)と一緒に行っています。そしてそのようなケースの多くは、点滴処置が必要となっています。逆に言えば、症状の軽いケースでは特に検査をしておりませんし、その必要もありません。時間が経てば自然に治るので、一般的な「カゼ」ということで問題はないと思います。近隣の幼稚園や保育園で集団発生していますので、程度の差こそあれ同じような症状の人がそこから来院されると、かなり高い確率でそれとわかります。

マイコプラズマ感染症もそうですが、喘息がある人がかかると肺炎など特にひどくなっている傾向がありますので、十分ご注意ください。

登園や登校の目安は、「熱さましなしで熱が下がり、ひどい咳がなくなったら」ということでよいと思います。

ヒトメタニューモウイルスというと聞きなれない名前で、外国から入ってきた何か新しい感染症の様なイメージをもたれる方も多いですが、実はそうではありません。ずいぶん昔からあったはずですが、今世紀になってから特定され、昨年やっと外来で検査ができるようになりました。それまでは原因不明の「カゼ」ということでした。大人になるまでに、ほとんどすべての人が一度はかかってることもわかってきました。アデノウイルスやRSウイルス、ノロウイルスなどと同じく、カゼの原因がまた一つわかるようになったというだけのことです。特に恐れる必要はありませんが、他の感染症の場合と同様にひどい症状の場合のみ警戒されるのでよろしいかと思います。私の立場からすれば、原因不明の発熱より、ヒトメタニューモウイルスとわかった方が、安心して経過を追うことができます。

感染予防の注意点は他の感染症と同様に、マスクをしてうがい手洗いなどを励行し、体を冷やさずいつも体調を整えていくことだと思います。幼稚園や保育園での流行はできたら防ぎたいところではありますが、私個人的には、皆一度は感染するウイルスですし、集団生活をしている以上避けて通れませんので、あまり過度に警戒される必要はないと思います。

コンテンツ

角丸

アクセスカウンター

  • 2253120総閲覧数:
  • 220今日の閲覧数:
  • 351昨日の閲覧数:

Copyright(C) 2014. YAMATE CLINIC.Allrights Reserved.