院長からのメッセージ
新型コロナウイルスとの共存への道(当院は診療・検査医療機関)
新型コロナウイルス(Sars-CoV-2)が世に現れて、2年近くが経とうとしています。
日本中でこれだけ流行し、何度も緊急事態宣言が出されているにも関わらす、2021年9月の時点で、うちの医院での経験は未だ1例もありません。
地域(都会と田舎)によって、これだけ流行に差がある感染症は、未だかつて経験がありません。
当地に流行の波がやってくるには、最初に予想していたよりも、はるかに時がかかりそうです。
ただ、このような全世界的な流行をみると、かつて出たコロナウイルスであるSARS(サーズ)やMERS(マーズ)のように、消え去ることはあり得ないと思います。
インフルエンザの様に、変異しながら人と共存していくようになると考える方が自然です。
新型コロナウイルスから逃げ切ることは、もはや不可能です。
インフルエンザの時もそうですが、学校などで集団発生したときに閉鎖するのは、完全にウイルスから逃げ切るためではありません。
かかる人数と時をコントロールして、医療崩壊や社会崩壊を防ぐためだと理解しています。
ウイルスと共存するための方法はただ一つ、免疫をつけることです。
そして免疫をつけるには、ワクチンを接種するか実際に感染するしかありません。
ワクチンの安全性さえ確立されれば、乳幼児期からの接種が望ましいと思います。
私はすでにのべ2000名以上に、今のファイザー社のワクチン接種を行いましたが、大きなトラブルは1例もありませんでした。
12歳以上の皆さんには、是非打っていただくことをお勧めします。
当院は、新型コロナウイルスの診療・検査医療機関です。
日常の診療では、コロナ前に比べてはるかに手間がかかるようになりました。
少しでも新型コロナウイルス感染の可能性がある人は、直ちに「陰圧クリーンルーム」に案内して、検査はさらに厳重なクリーンブースの中で行うようにしています。
検査は、状況や症状によって、抗原検査とPCR検査を使い分けています。
結果がわかるのは抗原検査は15分ほど、PCR検査は1時間ほどかかります。
もし万一陽性が出た時には、現状ではその先のことを保健所に委ねるしかありません。
当院の様な診療所でもできる治療法が、早く確立されることを願っています。
幸い、当院の職員は私を含めて全員、ワクチン接種を済ませました。
新型コロナウイルスを過度に恐れることなく、十分注意しながら、粛々と診療を続けていきます。
ワクチンでつけた免疫は、少量!(大量では免疫が強化される前に発症してしまいますから)のウイルスを浴び続けることによってさらに強化されるのですから、完璧に避け続けることはないと考えます。
その点では、他の感染症も全く同じことです。
マスクを着用するのは、大量のウイルスの往来を阻止するためと理解しています。
コロナ前の診療より、多少手間と時間がかかると思いますが、皆様方にもご理解とご協力をお願いいたします。